ブログ 北山杉の里だより

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日記

京都の木を京都で使おう!花背の製材所

2012.10.4  日記 

せっかくススキを調達し、お月見だんごもお供えしましたけれど、無粋な台風のせいで中秋の名月は楽しむことが出来ませんでした。

今回の台風第18号の名前は「イーウィニャ。」ミクロネシアの嵐の神から付けられています。

もともと台風に名前をつけ始めたのはアメリカ合衆国。カリスーン台風、ジェーン台風のようにABC順に頭文字をあてた女性の名前をつけていました。やっぱりどこの国でも女性は恐ろしいから?(笑)

現在は、アメリカ合衆国とアジア各国で組織された「台風委員会」でそれぞれに名前を出し合って、1番目から140番目まで台風の名前を決めてあります。140番目の名前まで使い終わったらまた最初に戻るというわけ。

ちなみにこの140個の中には、日本から出されたテンビン・ウサギ・ワシ・カジキ・ヤギ・カンムリ・クジラ・コップ・コンパス・トカゲの10個が含まれています。

すでに発生している台風19号の名前はフィリピンから出された「マリクシ」。速いを表すフィリピン語だそうです。これが140個の中の10番目で、19番目に日本の「ヤギ」が登場します。やぎ座からとったらしいですけど、「ヤギ台風」はチョット、という気がしますね。

いずれにしても台風は発生しないに限ります。出来るだけゆっくり、140個の名前は巡って欲しいものですね。

前置きが長くなりました。草もぼうぼうと伸び、夏の暑さを乗り越えて来たからでしょうか、 少々お疲れ気味のように見えます。

けれど、のどかな風景や上桂川のせせらぎがひと時の清涼感を与えてくれる・・・ここは左京区花背。

先日、北山クラフトさんへお邪魔した帰り、供給協会の部材確認に同行して原地町にある花背製材所を訪れました。

 

広い敷地に原木や色々な板材が並べてあります。 こんな風に木材を保管したりトラックやフォークリフトが搬入のために出入り出来る場所のことを「土場(どば)」と言います。

 

こちらも京都市域産材供給協会 みやこ杣木(そまぎ)の生産事業体。

これまでにもいくつかご紹介してきましたが、生産事業体とは、木材処理加工施設を有し、地域産材の原木丸太等を調達し、地産・品質・性能等の表示の対象となる木材製品の生産及び加工を行っている事業体を言います。

生産事業体では、加工する木材製品が地域産材とわかるように管理責任者を定めるなど、適正な製品管理を行っています。

京都市の補助制度である、みやこ杣木の提供を受けるには厳しい審査を通らなければなりませんが、それだけ品質管理の行き届いた京都の木であると言うこと。そして提供を依頼した生産事業体への部材確認はとても重要な仕事です。

 

花背製材所は構造材・造作材を幅広く扱っています。様々な形状、樹種の木材、特に杉の板物の取り扱いは多く、フローリングや羽目板については常に半製品で一定量のストックがあるなど需要に対して即戦力となる製材所です。 

 

今日も京都市産材供給協会部材確認隊は行く・・・ 

 

事務所の看板プレートも無垢板で、ぽこぽことある節が水玉模様のようで、温かい印象を受けます。。

 

事務所の中にはテーブルが。分厚い無垢板で、とても丁寧なつくりです。木目が美しいナチュラルテイスト。

N社長からのメッセージは「材質の良さをもっとわかって欲しい!」

見た目は曲がっていても、節が大きくても、クサリがあっても、木筋(木の質)が良ければそれらは個性でありアクセントとなります。

それぞれの木の持ち味や京都の木の良さをもっともっと世の中の人びとに知ってもらいたい。使ってもらいたい。

そこで、このようなテーブルも製作してみました。どれも一点ものですから、木目の表情はさまざま。この木が刻んでる歴史に想いをはせながら、ゆったりとした時間を過ごしてみたいです。

  

加工の作業場です。一定の幅に裁断しています。

 

花背製材所の特長は画一的でない、個性的な木材を多くストックしていること。

木の個性を大事にし、切旬(木を伐採するのに適切な時季)をできるだけ守って製品化しています。こういった素材の性質を見極める目利きがあればこそ、用途の可能性は広がって行きます。


Nさんは、京都の木を京都で使うことで、資源や利益を地元に還元することが大事なのだと考えています。先祖が大事に育てた木を、最も活かした用途で使いたいというこだわりがあるのです。

確かに使えばなくなる消耗品や、食べればなくなる食材と違って、木材が地産地消のサイクルを生み出すのは難しい。

けれど、「これは京都の木やで。」と親から子、子から孫へと見て触って聞いて伝えられることがそのサイクルの元ではないでしょうか。

それは無垢のテーブルだったり、リフォームした時の床材だったり、面皮の腰板だったり・・・

 

奥にはとても長い柱?が寝かされていました。

  

それは綺麗な八角形に面取りされています。一体、何になるのでしょうか・・・? 

  

その答えは次回のお楽しみに。

花背製材所の前の道には、まるで〇〇〇のように大きな杉の木が両側に並んでいました。これがヒントです♪(続く) 

 

 

 

 

 

 

もうすぐ中秋の名月

2012.9.25  日記 

今年の中秋の名月は9月30日。各地で観月の夕べが行われます。京都の大覚寺などは有名ですね。

月の満ち欠けによって暦を作っていた太陽暦では7月・8月・9月を秋としていました。その真ん中である8月15日(旧暦)を中秋と言うのだそうです。

月を愛でる行事は、もともとは中国から伝わったものですが秋は空も澄み渡り、お月さまがより美しく見えることから、この習慣は続いているのでしょう。

自宅にもお供え用のススキを用意しなくちゃ、と大森にススキが群生していたのを思い出して行ってきました。

 

予想に反してもう穂が開いていました。傾いてきた西陽がススキたちを包み、キラキラと輝いています。

ふと、「何故ススキをお供えするのだろう?秋の七草の一つだから?」と思い、調べてみました。

月は昔から世界的に農作の守護神として崇められてきました。ハーベスト・ムーンとも言いますよね。

ススキを飾るのは、稲穂に似ているからで地方によっては稲そのものを使うところもあるとか。ススキの鋭い切り口が魔除けになるとされ、お月見のあと軒先に吊るす風習もあるそうです。

そして、さつまいもや里芋がこの時期収穫出来ることから、十五夜のことを「芋名月」とも呼びます。

このように月の満ち欠けを頼りに時の流れを感じ、農耕に役立ってきた月に感謝の気持ちを込めて収穫した農作物をお供えしたのが、もともとの中秋の名月のお供え物の意味だったのではないでしょうか。

 

貸農園のそばにある大森加茂神社。瀬織津姫をお祀りする神社ですが、石の鳥居をくぐると小さな小さな流れがあります。

平安時代には貴族たちが観月の宴を繰り広げました。舟遊びで歌を詠む・・・昔の人はお月さまを直接見るのではなく、水面に揺れるまぁるい月や盃に映る小さな月を見て楽しんだのです。何て優雅で奥ゆかしいのでしょう。

この前、中国の方が作った月餅をいただいたのですけど、中に鴨のたまごが入っていて半分に割ると黄色いお月さまがその中にいました。サプライズでもあり粋な演出だなぁと思いました。

ほかにも葡萄はつる性の植物ですから、月と人との繋がりが強くなり縁起がいいとか、色々な発見がありました。

いずれにしても、秋の収穫物はお月さまに感謝して、作って下さった人に感謝して、お供えしてから美味しくいただきましょう!

 

あぜ道にチカラシバがたくさん生えていました。

イネ科のこの植物、引っこ抜こうと思ってもなかなか抜けません。地面への力が強いから?抜くのに力がいるから?チカラシバと言うのかも知れませnf(^^);

だから穂の部分だけどギュ~っとしごいて丸めて「ほら毛虫~」とかして遊んだことを思い出します。

 

 

やわらかい青空が広がる午後四時。電信柱が長い影を落として、まるで民家へと続く線路のよう。

風が気持ちよく、農園で作業する方もあの灼熱の8月に比べたら仕事が捗ります。

加茂神社では自ら境内を掃き清める女性が。「自然とそういう気持ちになる」と車には帚と塵取りを積んでいるそうです。

自然に生かされているから、自然に感謝する。それは当たり前のことですが、なかなか普段の生活の中では実行に移せません。

季節ごとの風習も、ただ飾ったりお供えするだけでなく、意味を知ってからするのでは全然違うと思いませんか?

大森でススキも有り難く頂いてきたし、今年は収穫に感謝しながらお月さまを映してみましょうか。大ジョッキにだったりして(笑)

 

 

 

古刹の麓、U銘木店

2012.9.19  日記 

台風16号の影響でしょうか、お彼岸の入りだというのに真夏を思わせる暑さが続いています。

昨年もそうでしたが、寒暖の差がないと紅葉が遅れ美しく色づきません。「秋の夕日に照る山紅葉」と歌いたくなるような、そんな風景が待ち遠しいですね。

こちらも、だんだんと秋の気配が漂ってきた京都市右京区京北。北山杉の里とはまた違った広々と自然に包まれています。

先日、京都市域産材供給協会の提供材の確認に同行して、みやこ杣木(そまぎ)認証制度・生産事業体、中でも北山丸太を主に取り扱っているU銘木店を訪問しました。

 

すぐ傍には曹洞宗・永林寺の表参道入り口があります。

永林寺は全国にたくさんありますが、こちらは1456年に宇津備前守の発願によって、天陽文大和尚の開基と伝わる古刹です。

創建後は栄えたものの戦国時代の兵乱で焼失し、一時は僅かに本尊と寺地を残すのみとなっていました。その後1658年に再興されたと伝わり、現在はこの旧弓削村塩田の山腹にあります。

立派な鐘楼門を構え、境内には大黒さまの石像があるそうです。次回は是非、上まで行ってみたいと思います。

  

そんな古いお寺に見守られながら、U銘木店では今日も作業中。 

 

おお~丸太がいっぱい。提供部材はこちらに用意されているようです。 

 

以前にも書きましたが、京都市域産材供給協会は京都市内の住宅リフォームに対し、北山丸太を含む一定額の「みやこ杣木(そまぎ)」を京都市補助により提供しています。

年間を通して受付期間・件数は決まっており、審査も必要です。審査を通過し提出された計画書に沿って、みやこ杣木(そまぎ)生産事業体に提供部材を依頼します。

路地ものの京野菜を普通に食べたり、家庭菜園で育てるように、リフォームを通して京都に住む人が京都の木の良さをもっともっと知ることが出来たらいいですよね。 

 

特別に許可を得て、倉庫に潜入~(笑)

 

色いろな木があります。ビックリするくらい太い木や不思議な木。これは「根つき」と言われるもので、普通は伐り落とす部分ですが自然のままの姿をわざと残して。 

 

天然の曲がった木。銘木とは 形状・色沢・木理・材質などに趣があるために珍重される木材。まさにその通り。

U銘木店は「こんな木はないやろか。」と聞かれれば「ありまっせ。」という感じです。

 

供給協会のニューフェイス、Rちゃんがハグしても手が回りません^^逞しすぎます。

 

Uさんは様々なみやこ杣木に様々な加工を施して、その可能性を見出そうとしています。

「使こてもらうことが大事。」 家の中のどの場所で、どんな表情をするのか、設計図だけでは掴めない。

ですから、出来るだけお施主さんに見に来てもらっているそうです。

 

階段の途中に・・・何となく見覚えがあると思ったら、台杉です。磨いて色をつけるとほら、オブジェのようです。

  

2階には鉛筆箱のように丸太がきちんと並んで出番を待っています。

こちらの強みは何と言っても、ストックヤード的な存在であること。丸太は伐採してから乾燥、そして市場に出せるまでには最低3年はこの状態で置かないといけません。十分な乾燥と管理が、割れを防ぎ色艶を良くするからです。

ですので、求められるものがすぐに出せるように調整しているとのこと。これだけのストックを抱えるのは並大抵のことではありません。

終わりなき闘い。けれどそれが実力であり誇りであり、信頼を得ているU銘木店の姿なのだと思います。 

 

珍しい、縮緬(ちりめん)絞丸太。 

 

「裏山を見てみるか~?」と言われ、倉庫を後にしました。 

 

これは・・・普通の人造絞より当て材が大きな「変絞」 でしたね。通常2~3年巻いておくところが、変絞は5~6年、ほどいてからは10年選手に近いものもあるそうです。

 

 

永林寺に見守られ、山の神さまが舞い降りてきそうな塩田のふもとにあるU銘木店。

幻想的な雰囲気のかたらわ、ご自宅の周りには花が咲き、野菜が成り、たまねぎが吊るされワンコの家にニャンコが眠ってる。

そんな生き生きと、ほんわかした暮らしがUさんの大きな瞳に宿るエネルギーの源になっているのではないかしら・・・と思ったのでした。

 

お彼岸の入りとか中日とか言いますが・・・太陽が真東から昇って真西に沈み、昼と夜の長さが同じになる春分の日と秋分の日を挟んで、前後3日の計7日間を「彼岸」と呼びます。

「彼岸」はサンスクリット語の「波羅密多」から来たものといわれ、煩悩と迷いの世界である【此岸(しがん)】にある者が、「六波羅蜜」(ろくはらみつ)の修行をする事で「悟りの世界」すなわち【「彼岸」(ひがん)】の境地へ到達することが出来るというものです。

この期間に仏様の供養をする事で極楽浄土へ行くことが出来るそうですが・・・他力本願でなく、日ごろからお墓やお仏壇をきれいにする心のゆとりを「ストック」しておくのが大切なことですね。(了)

 

 

 

 

笑顔を咲かせよう 杉板の表札

2012.9.3  日記 

まだまだ残暑が厳しい毎日ですが、まもなく8月が終わろうとしています。

皆さんはどんな夏をお過ごしになったでしょうか?真っ黒に日焼けした子ども達が学校へと出掛けて行く姿を見送りながら、少しホッするお母さんもいらっしゃるのでは?

そんな小中学校とは違って大学は夏季休暇が長く、クラブの合宿や短期ホームステイなど様々な過ごし方をしている学生さんも多いことでしょう。

ここ京都にもたくさんの大学がありますが、赤いRのロゴマークと言えば・・・立命館大学。

学校法人 立命館大学は、東日本大震災発生後、災害復興支援室を設置し、学内外の情報をとりまとめ諸機関とも連携し、総合的・継続的に支援活動を行ってきました。

そしてこの夏も、8月3日~9月25日の夏季休暇にあわせて150名以上の学生・教職員が岩手県大船渡市、釜石市、遠野市、宮古市で復興支援ボランティアを実施しています。

地震・津波被害にあった東北の各地では、がれき撤去などの災害ボランティアニーズが減少する一方、被災された方々が平穏な生活を取り戻すための支援が引き続き必要とされており、ボランティアに参加する学生は、地元のお祭りの運営サポートや子どもたちの学習支援、農業支援、仮設住宅での生活支援、仮設集会所の建設など、心理面・教育面・コミュニケーション面でのサポートを中心に活動を行う、と立命館大学のプレスセンターは発表しています。

 

この活動を通じて、京都の木が少しだけ支援の絆を繋ぐことが出来ました。

 

【資料画像】 三王岩(陸中海岸国立公園)

 

【資料画像】本州最東端、魹ケ崎(とどがさき)灯台 

 

それは1本の電話から。「岩手県宮古市で仮設住宅の表札づくりをするのですが、材料を提供していただけませんでしょうか。」

立命館大学 R7-笑顔を咲かせよう Rits×MIYAKO応援プロジェクト-。

三陸海岸に面し、本州最東端の地である魹ケ崎を擁する美しい町・宮古市。東日本大震災で田老地区を始め沿岸の集落では、壊滅的な被害を受けました。今なお、たくさんの方々が仮設住宅で生活しています。

現在、仮設住宅には表札がないため、表札づくりを通して互いの名前を知ってもらい、ご近所の交流があまりないところでは、地域コミュニティの活性化を図る。老若男女、学生も共に楽しい時間を過ごし、思い出に残る表札を手作りする、というのが企画意図です。

 この要望を受けて、京都市内産木材 「みやこ杣木(そまぎ)」 の生産事業体である京北森林組合、板五製材(有)から、すぐに表札として使えるように製材した60枚以上の杉板を提供させて頂きました。

 

 

まずは名前のアルファベットやひらがな、漢字を手書きしたりプリントアウトした紙をくりぬきます。画数の多い漢字は難しそうですね!

そしてくりぬいた紙を表札となる杉板に貼り付けて、絵の具やペンキで色をのせます。

紙をペロ~ンと剥がせば、立派な表札の出来上がり!

 

 

先日、立命館大学からお礼のメールを頂戴しました。

20日間の活動を終えて学生さん達が戻ったこと、表札づくりの様子など、これらの写真を添付して伝えて下さいました。

ワイワイ、声が聞こえてきそう。ご満悦そうな方もいらっしゃいますね~^^ 皆さん、仕上げに余念がありません。

 

 

期間中は宮古市内で行われたイベントのお手伝いや子ども達への学習支援活動、仮設住宅での傾聴活動、自分たちで考えた企画を仮設住宅の談話室や集会所で行ったそうです。

実際に被災地で暮らす方々と触れ合うことで、メディアだけでは知りえなかった多くの事を感じ、今後も支援を続けて行きたいという多くの声が上がっているとのこと。

痛みを分かち合うことは出来なくても、こうして痛みに寄り添う復興支援ボランティアの活動は、ひと時のやすらぎを生み出し、心の拠りどころとなったのではないでしょうか。

 

 

 

完成した表札たち。木目を横に使うのもイイですね。カラフルなのもあって、個性的。オンリーワンの表札です。 

この企画には、子どもからお年寄りまで幅広い年齢層の方々が参加、自分の表札が出来上がった後は、みんなのと比べてみたり、とても楽しそうな雰囲気だったようです。見事に咲いた笑顔の花。

参加者の中には、「新築したら付けたい。」「一生の宝物にします。」と言われる方もいて、皆さんに楽しんで、喜んでいただけたとても良い企画になったということでした。

 

 

京の「都」と同訓異字の「宮古」を天皇から賜ったとする、和泉式部や源義経に関連する伝説もあると言う宮古市。

親しみを感じるのはそのせいかも知れません。表札を作りながら、木の温もりを感じていただけたら・・・それは京都から「頑張ってくださいね。」の気持ちです。

 

何も失くすことなく、アルバムに思い出を重ねて行くことを疑わなかった日々。記憶のページは捲る事ができるのでしょうか。

だからこそ、私たちは毎日を大事に生きなければならないと思い知らされます。

祈るだけじゃない、どこかで繋がりを持つことで一人ひとりが出来ることがきっとある筈、それが復興への道。

復興支援ボランティアの皆さま、お疲れさまでした! 今後も若いパワーとエネルギーで、たくさんの笑顔の花が咲きますように。

 

立命館 災害復興支援の取り組みについて詳しくはこちら http://www.ritsumei.ac.jp/rs/20110311/

立命館 災害復興支援室 Facebookページはこちら http://www.facebook.com/fukkoR

  

中川消防分団OBの意地

2012.7.18  日記 

35℃を超える猛暑日が続いていますが、気象庁は17日、関東甲信越・東海・近畿・中国・四国で梅雨明けしたとみられると発表しました。

もくもくとわいてくる入道雲が「夏本番いくよ~!」と言ってるみたいです。

 

 

連休明けの朝。北山杉の里へ向かう道はいつもと違っていました。ところどころに積み上げられた材木。山からビシャビシャと流れ落ちる水。トンネルの通行止め・・・

15日未明から朝にかけて猛烈な雨が降り、京都市や亀岡市が住宅の浸水や土砂崩れ、冠水など大きな被害を受けました。これは梅雨戦線に向かって南西から暖かく湿った空気が流れ込み、大気の状態が不安定になったものですが雷や大きな雨音で目を覚ました方も多かったのではないでしょうか。

中川も午前4時~5時の1時間に85ミリを記録。それってどれくらいの降雨量だと思われますか?

天気予報で何ミリの降水量とか聞きますけど、ピンときません。そこで調べてみたのですが気象庁が作成している「雨の降り方と強さの表」

http://www.jma.go.jp/jma/kishou/know/yougo_hp/amehyo.html

これが結構ファジーで面白い。よく「バケツをひっくり返したみたいな雨」と言いますがそれが30ミリ以上50ミリ未満。85ミリというのは表の最後で、80ミリ以上は猛烈な雨。息苦しくなるような圧迫感。恐怖を感ずる。とあり災害の発生する恐れがあり厳重な警戒が必要、とあります。

実際、先日の雨は屋根が抜けるのじゃないかしら、と恐ろしく思えました。

 

幸い、人的被害はありませんでしたが自然の大暴れにはなすすべもなく。車が崩れた土砂にのみこまれたり、北山杉がなぎたおされたりもしました。

生産組合の倉庫の屋根についているスプリンクラーへと山水を送るパイプが土砂で詰まってしまってさぁ大変!水が全く出ません(*_*; 大切な丸太が保管してあるというのに、このままでは倉庫じゃなくてサウナになってしまいます。

 

谷は小さいながらもごうごうと音をたてて水が流れています。突っついてみても中間にあるパイプの方へ行ってくれる気配はなし。恐らく細かい土砂がぎっしりとパイプの中に詰まっているのでしょうね。

谷川の水は冷たくて凄く気持ちいいのですけれど長いこと入っていると冷えてくるし腰は痛いしで職員はへろへろ。

でもみんな、諦めません。本日の仕事返上でパイプ詰まりとの闘いです。

ごうごうと流れる水には、それよりも強い力の水で勝負だ!そこで出てきたのが・・・

 

ジャジャ~ン!小型動力ポンプの登場です。赤い本体に見慣れたホースはミニミニ消防車のよう。非常時に消火活動をするためのものです。

 

消火栓がなくても用水路や川から吸い上げるための、これが吸管。泥や異物を吸い込まないように、編み編みになっています。

 

川にホースを降ろして吸管を浸し・・・

 

動力で吸い上げます。ブルン、ブルン、ブルルン

 

えっさ、ほいさ、

 

先ほどのスプリンクラーへのパイプ元にホースを引っ張ります。

みなさん中川消防分団のOBとあって慣れた手つきであります。そして日ごろの丸太作業で鍛え抜かれたおっちゃんパワー!

 

放水中の重いホースを持つのは消防士になる試験にもありますが、男性でも一人で持つのは10分程度が限界の圧力!体力がないと出来ません。

 

そしてついにパイプの口とホースを合わせて、放水開始! 行っけぇ~~~!

 

ボコボコボコ・・・ ・・・開通する気配なし。

 

あっちがダメならこっちからだ!今度はスプリンクラーに近い、谷川から地面の中を通っているパイプの出口から逆流させるという作戦。

 

このように勢いよく水が溢れてきてしまいます。

ここから先の画像は諸事情によりないのですが(笑)、ホースの先につける「管そう」というものを借りてきまして、無事に逆流作戦が成功。開通することが出来ました。めでたし。

 

結局一日のほとんどを作業に費やしてしまいましたが、皆さんが大切に育てた北山丸太を守るため、不意の天災によるアクシデントに立ち向かう、中川消防分団OBと組合職員の男意地を見た気がしました。

それぞれの山も土砂が押し寄せて来たり、せっかくの植林がやられてしまったり・・・明日からまた、終ることのない作業です。 

ひとまず今夜はお風呂で汗を流し、美味しい水(?)で乾いた喉を潤して下さい。お疲れ様でした。

まもなく蝉の合唱が聞こえてくるでしょう。北山杉の里の夏。

願わくは、もうこんな豪雨がありませんように・・・(了)

 

紅い宝石 made in KYOTO

2012.6.19  日記 

台風4号の影響で、京都も夜半から雨が降り続いています。暴風雨に備えるとともに、各地で大きな被害が出ない事を祈るばかりです。

そんな雨の北山杉の里・・・京都北山丸太生産協同組合では6月の市が行われます。足元の悪い中、遠くからお越しいただいたお客様に良い買い物をして頂けますように。倉庫の中では丸太たちがスタンバイOK!

 

ところで前回、予告いたしましたこの季節のトピックス。秘密諜報員No.2からの情報は信じられない内容でした。「え~~っ!!」

では、潜入レポートです。

 

現場は京都市右京区のとある山手の地。整然と並ぶハウスの向こうには北山杉が見えますね。

 

事務所の前には建設現場などで使う運搬車、でも気になるのは・・・ 

 

「チェリーカー」 …?あまりにもしっかりと書いてある、チェリーカーとは何じゃらほい?

 

奥には材木が見えます。木工品でも作っているのかしら?

 

木工品じゃない、机の上には…え~~~っ!!! 

 

ななななんと、さくらんぼ!じゃあさっきのハウスはさくらんぼ畑?!というか果樹園?

 

ここは京都市内で唯一のさくらんぼ果樹園「チェリーハウス満雄(みつお)」。さっきのチェリーカーに納得(笑)。

自らをCherry Boyなどと冗談大好き、そしてシャイなオーナーNさんは今から納品に出掛けるところです。

…ん?このお顔、どこかで見覚えが!

 

それもそのはず、組合の市では振り子さんの姿を度々お見かけしていたのでした。

これは昨年の12月の市の様子。もともとは木材のお仕事に携わっておられます。

 

お忙しい中、特別にハウスの中に入れて頂きました。

 

内部にはたくさんのさくらんぼの木がお行儀よく並んでいます。そして… 

 

ツヤツヤのさくらんぼの実がすずなり!木になっているさくらんぼを見たのは初めてです。ここは山形?いいえ、まぎれもなく京都なんですよ。

 

手のひらに渡された一粒。口に入れるのが勿体ない・・・でも食べたい・・・ぱくっ! 何て甘くてチョット酸っぱくて甘くて…もう種だけになっちゃった。

 

紅い宝石。品種は佐藤錦。極上の甘味とほのかに酸っぱさもあり、歯ごたえもプリッとしっかり。さくらんぼの王様です。粒よりの佐藤錦手詰めしたものは、本当に宝石のように見た目も美しく、初夏の贈答品としても好まれお値段も王様なみに高価なものです。

名前はこの品種を交配育成した、山形県東根市の佐藤栄助さんに因んで1928年に命名されたもので、「砂糖のように甘い」意味もあるそうです。

山形県は実に日本全国の収穫量の70%を占めており、それに次いで青森・山梨を合わせた3県で全国の9割近くを生産している…日本の北部、寒さの厳しいところですね。

それだけ、さくらんぼの生産には気象条件が難しいと思われるのですが、ここ京都にこんな大きなさくらんぼの果樹園があるなんて本当にビックリしました。

 

6年前、Nさんが山形まで赴き13本の苗木から「チェリーハウス満雄」はスタートしました。 

 

現在に至るまで鳥害や早霜に苦しめられましたが、試行錯誤を経てハウスの数も増え、今では120数本までチェリーハウスは大きくなりました。

 

これは…♪わ~かい娘は ウッフ~ンの黄色いさくらんぼ。熟しても紅くならないんだそうです。接ぎ木から生まれた珍しいさくらんぼです。

 

お世話する人たちの努力は勿論ですが、この京都という地でさくらんぼの育成がここまで成功したのは山形と気候が似ていることが一つの要因となっています。

寒暖の差が大きく、収穫前の日照が甘さを際立たせる秘訣。とは言っても自然のことですから願うだけで要求は出来ませんよね。

 

真ん中に実のついていない軸が見えます。

これが「まびき」。さくらんぼの規格には外観を示す等級(特秀・秀・優・良)と大きさを示す階級(2L・L・Mなど)がありより大きな実にするにはまびきをする必要があります。

  

ほら、上の写真を比べると密集している方が少し大きさは小さいですね。小さくてもイイ、ぱくぱく食べた~~い!

…ですけど商品ですからそういう訳にはいきません。。

 

チェリーハウス満雄はNさんはじめ少ない人数で運営され、テントの取り付け・取り外しは大変です。鳥たちにとってこの愛らしい果実は絶好の狙いの的。流石にテントを突き破って入ってくることはないようです。短い収穫時期はてんてこまい。

この日はNさんの可愛らしい奥さまもパック詰めのお仕事です。

 

遠い土地のものでも、電話一本でお取り寄せできる時代。ですが実際に果実が木になっているのを見て、自分の手でもいで、口にする。これ以上の新鮮さと贅沢はないのでは?

 

この結実はNさんの思いの表れでもあります。

「そうだ、さくらんぼをこの地で育ててみよう。」趣味の園芸で育てている人は多々あると思いますが、Nさんはもっともっと志を大きく持ち、人が考えもしない、人のやらないことをやってのけました。

Nさんご夫婦と仲間たちの6年間はきっと学び、悩みながら成長してきた長い道のりだったに違いありません。けれど、これからも更に美味しいさくらんぼを求めて努力されるでしょう。チェリーハウスは煌めく紅い宝石を秘めた宝石箱。山々を背に、少しずつその宝石箱が増えていくのだとしたら…それは京都の誇りであり宝物だと思いませんか?

 

「チェリーハウス満雄」ではさくらんぼの直売は行っていません。

京北周山町の「道の駅・ウッディ京北」で販売しています。売り切れ続出ですので、早めに行かれることをおススメめします。

また、先週末からさくらんぼの収穫体験も行っています。京都にいながらにしてさくらんぼの果樹園で収穫という貴重な体験。

収穫期間はそう長くないので早めに申し込みされた方がよろしいかと思います。

こちらも受付は「道の駅・ウッディ京北」にて。

 

愛らしい紅い宝石、一粒食べたらきっと忘れられない味ですよ!だってMade In KYOTOですから!

 

山で出会った宝輪

2012.6.15  日記 

今日はもうすぐ行われる北山6月市の準備、椪番を貼ったり台帳の用意をしたり。早いもので、今年も半分が過ぎようとしています。

お天気は雨になるという予報、梅雨らしくムシムシと流石の北山杉の里にも暑さが重くのしかかってくるような気怠い午後。

こんな日は水音が感じられるような、少し涼やかなお話をしてみましょう。 

 

時期は5月のGW開けだったでしょうか。我が組合の秘密諜報員の「珍しい花が群になって咲いとるで!」という情報を得て、事務所を飛び出しました。場所は大森の西町を更に山手へ入ったところ。せせらぎの音に誘われて下へ降りると、小さな川が。清滝川の源流です。

その川べりにかれらは寄り添って咲いていました。

 

一見、鋸葉は野菜のようで逞しいですが可愛らしい花をたくさん付けています。

その名は「九輪草(くりんそう)」。

 

学名はPrimula japonica。サクラソウ科サクラソウ属の多年草です。湿潤地を好み群生するのが特徴で、6~8月にかけてピンクまたは白色の花を咲かせます。

茎を伸ばしながら段々と輪生し、その高さは30~50cmにもなります。

この幾段にもなって輪生する様子が、お寺の五重塔などのてっぺんにある柱状の飾りの中の「九輪」に似ていることから、この名が付けられたようです。 

 

【資料画像】

この柱状の飾り全体は「相輪」といい、中ほどの輪っかのところが「九輪」。「宝輪(ほうりん)」とも呼びます。

九つの輪は、五智如来(密教で五つの智恵を五体の如来にあてたもの)と四菩薩(普賢・文殊・観音・弥勒) を表しています。

 

そんな密教に通じる厳かな名前がこの草花に付いたのは何となくミスマッチな気がしないでもありません。

身近な自然や動植物を題材にした俳句で有名な小林一茶は、「九輪草  四五輪草で 仕舞いけり」と詠んでいます。

「ふむ、これがあの五重塔の上に飾られている九輪をなぞった花なのだな、な~んや四輪かせいぜい五輪しかないやんか。」てな感じで、実際、九輪草が輪生して九段まで伸びることはないようです。

 

花言葉は「幸福を重ねる」。

きっと幾段にも重なって花開くことからですね。また、「物覚えの良さ」という別の花言葉もあるようです。

 

もしこの地を一茶が旅していたら…たいそうな名前を付けられた九輪草は五輪くらいしかないけれど、北山杉を背景にした桃色の花は何ともキレイじゃないか、そんなに背伸びせずに毎年咲いておくれ。

こんな句を詠んでくれるのじゃないでしょうか。

 

河原から戻ってくると、道路の脇には何とも異様な光景がありました。根もあわらになった杉の大木に絡み付く…

 

美しい藤の花です。何となく殺伐とした風景に彩りを添えてくれる薄紫の花はまるでたわわに実るブドウの房のよう。

 

大きな蜂がちゅうちゅうと蜜を吸っています。

 

フジはマメ科ツル属。美しい花を咲かせる一方で、つる性で木に巻きついて樹冠に広がり、このようにかなり太くなります。

北山杉にとってツルは大敵。スキを見つけては絡み付きます。ツルが巻きついている杉は手入れが出来ていない証拠でもあります。

この大木はまるで大蛇に絡み付かれているみたい。生命力の強さ、恐ろしさを感じます。

 

そしてその根もとには「蝮草(マムシグサ)」。

葉鞘のまだら模様は本当に恐ろしいマムシを思い起こします。

 

この花のように見えるのは仏炎包(ぶつえんそう)といい、これは緑色なのでカントウマムシグサ。仏炎包が紫褐色のものはムラサキマムシグサです。

 

このマムシグサも秋が深まると真っ赤な実をつけるそうです。もう一度行ってみようかな?でもチョット怖いような気もします。杉の大木が大蛇にやられていなければいいけれど。。

 

九輪草を見た河原から道路へ上がる途中で、こんな珍しいものを見ることが出来ました。

あれ~?人造絞りのいつもの当て材料と違いますね~?

 

これは「人造変絞(へんしぼ)」。当て材料も幅広く大きく、針金でしっかり巻いてありますね。

通常の人造絞りは2~3年巻いておくのに対し、人造変絞は4~5年と長めです。 

 

これが人造変絞。コブがぼこっぼこっと出ていて、筋肉隆々のマッチョ絞りです。 

 

当て材料を外してた状態。何がどうなってるのかよく判らないですけど、皮を剥いたらあのように見事な変絞が姿を現すでしょう。

インパクトの強い、クセのある人造変絞も人気のある頃がありました。

 

今では変絞を作っているところは少なく、当て材料を巻いてはずした後も木そのものが曲がっていたりして、いわゆるお嫁に行けない変絞はこうして10年も山で佇んでいます。その表情は悲しんでいるようにも、怒っているようにも見えます。

 

秘密諜報員と尋ねた、大森の自然を見つめる大急ぎのラリー(時間にリミットがあったのでf^^;)

植物は自らをその特性に委ね、貪欲に生きる道を見つけようとしています。自然界での戦いに負けまいと必死です。

私たち人間は、ことの顛末を自然界のせいにしないで、もっと貪欲にもっと必死に生きなければならないことを知らされたようなひと時でした。

そんな厳しさを目の当たりにしても、ほっと心を和らげてくれる「北山の四五輪草」(笑)が来年は清滝川の傍を埋め尽くしてるのではないかしら、もしかして九輪まで伸びちゃうのではないかしら、などと想像しながら書いている今は梅雨。6月半ばを過ぎたところです。

こんな季節の可愛らしい果物、赤い宝石は?次回をお楽しみに!

 

 

 

春を追いかけて。

2012.4.25  日記 

お久しぶりです!長らくお休みしてしまい申し訳ありませんでした。 

私事ですが…突然の病で人生、破滅に向かったかと思いましたが(大げさf^^;)暫らく休養を頂き、復活の朝を迎えました。

北山杉の里の春をとても楽しみにしていたのですが、どうやらヤマザクラにも追い越されてしまったようでガックリ…

一気に初夏のような日差しと気温で草花たちも気怠そうにしています。でも、まだまだ自然の愛らしい植物が待っていてくれました。

新たな創造に向けてブログも再開です!

 

国道161号線を京北に向かって走ると小野郷の手前あたり、左手に北山杉の里総合センターの「ようこそ北山杉の里へ」という表示板が見えます。

道路との間にはせせらぎの音も涼やかに川が流れ、色鮮やかな花々が風にそよいでいました。

 

ユキヤナギ(雪柳)。

バラ科の落葉低木で雪のように白い花を枝全体につけることからこの和名が付きました。自生種は石川県産ですが、現在絶滅危惧種に指定されています。花言葉は「愛嬌」「気まま」「自由」など。

この雪のように真っ白な可憐な花が絶滅しないように祈るばかりです。

 

レンギョウでしょうか。モクセイ科の落葉性低木広葉樹です。鮮やかな黄色の花が終わると新緑が芽吹き、また違った姿で見る者を楽しませてくれる力強い植物です。

 

爽やかな色の小花が咲き乱れています。誰もが一度は目にされた事があるのではないでしょうか?

 

オオイヌノフグリ。知る人ぞ知る、大きなワンちゃんの〇〇という意味ですがゴマノハグサ科クワガタソウ属の越年草。

中国産という説もあり別名「瑠璃唐草」「星の瞳」。こっちの方が断然、ロマンチックな名前ですよね?

花言葉は「信頼」。見つめていると何故かホッとするような変わらない姿、美しい水色は春の野に欠かせない脇役さんです。

 

濃いピンク色の花、明らかに豆っぽい葉っぱ。これも幼い頃から目にしているカラスノエンドウ。

正式には「ヤハズエンドウ」という名前で、マメ科ソラマメ属の越年草です。笛にして吹いたのを思い出します。

 

ご存じタンポポ(蒲公英)。キク科タンポポ属の多年性植物。英語名はダンディライオン、フランス語ではdandelionダン・デ・リオンと読み「ライオンの歯」を意味します。

それはギザギザとした葉っぱの形が鋭い歯のように見えるから。主にユーラシア大陸に分布しますが、タンポポ属の分類は非常に複雑で、学説によって60種からそれ以上に分類されています。

在来種、外来種、それらの交雑種。コンクリートの割れ目から顔をだす強さ、そして綿帽子のはかなさ…さまざまな表情をもつタンポポは漢方薬やお茶、食用にも用いられています。そう言えば小さな黄色い花はお造りの横にも添えられていますね。

セイヨウタンポポの花言葉は「真心の愛」「思わせぶり」二つの言葉は真逆のようですが、それがタンポポらしさかも知れませんね。

 

さあ、北山杉の里総合センターと向かい合う北山杉たちも日射しを浴びて汗ばんでいるような午後。

 

小さな谷あいを流れる水も美しく透き通り、枝打ちをした杉の葉ですが生き生きと見えます。

 

その谷川にかかる丸太の橋をそろそろと渡ると大きな枯れ木が寝かせてありました。何やら秘密がありそうです。

 

そっと近づいてみると・・・キノコ?

毒きのこではありません。れっきとした椎茸なのです。先日の雨でぐっと成長して立派な傘を開いています。

 

椎茸は日本・中国・韓国などで栽培されていて、英語でもShiitake、Shiitake mushroom(シイタケ マッシュルーム)と呼ばれています。自然界ではシイ、ナラ、クヌギなど広葉樹の枯れ木に発生しますがまれに杉などの針葉樹にも発生することがあるそうです。

一般的には、ほだ木と呼ばれる原木に種菌を摂取して育てる原木栽培がよく知られていますね。

この椎茸は自然発生ではなく、どなたかが杉の枯れ木に菌を植えつけられたもののようです。菌糸体が広がるまで1年ほどかかり、椎茸の姿は子実体と言うのですが、これが出来るのは菌を付けてから18~24ヶ月もかかります。そして3~4年、春と秋に収穫することが出来ます。

水分を多く含み、あまり日持ちがしない生しいたけ。裏のひだのところが茶色くなってはいけません。このように真っ白なひだが新鮮な印です。

 

籠に盛って事務所に置いていると「パンケーキみたいやな。」とお客さんがおっしゃいました。

ふっくら肉厚な椎茸。焼いて食べようかしら?お鍋に入れようかしら?いずれにせよ、今夜のおかずの一品が収穫できました^^

 

大切に大切に育てられている北山杉の周りには、こんなにもたくさんの植物が息づいています。

誰の世話を受けるわけでもなく季節ごとにほころぶ草花たち。その姿は雑草と呼ぶにはあまりにも可憐で、けれど逞しい。

主役の桜をカメラに収めることは出来ませんでした。けれど去り行く春を追いかけながら命のありがたさを感じつつ、小さな頃の記憶を呼び覚ましてくれる野の花たちが絶滅などしないでいてほしいと願ったひとときでした。

山々の緑が美しい季節です。見学や研修にみえるお客様も増えてきました。

花粉症を恐れずに北山杉の里にいらっしゃいませんか?

 

 

 

 

Only Oneをあなたの部屋に。

2012.3.19  日記 

この時期になると必ずやってくる、寒の戻り。北山の里にもはらはらと雪が舞っていますが被害を受けた地域の方々はもっと心が寒いことでしょう。

先日、京都新聞にも掲載されました「イマトコ」。家具を製作する会社へ材料を納めてきました。場所は原谷(はらだに)です。残念ながらまだ冬枯れで寒々しい景色でしたが桜の季節には素晴らしく美しい花が咲き誇る有名なところなんです。

 

坂を上って到着。高台にある大きな会社です。

二葉工業株式会社。「フタバ オリジナル家具」のプレートもあります。

家具以外にも板金・塗装などを手掛けている会社です。

 

毛布にくるんで大切に運んできた材料たち。

長い北山丸太も丁寧に梱包して納品しました。対応して下さったのは装工部主任の山本さん。

ここの工場でイマトコが制作されます。そして是非にとお願いしてショウルームを見せていただく事に…

 

先ほどの門をくぐって正面から入らせていただくと、左手にそのお部屋が。

 

キャー♪素敵なテーブルや家具がいっぱい。床は杉材です。

これは北欧のテーブル。オーク(楢材)です。これだけでも立派なのに中央から広がるそうです。北欧ではお部屋が広いので余裕で置けるし、家族が多かったり、お客様が来られた場合はテーブルが大きくなるのって便利ですよね。お値段も…デス^^

 

チェアーたち。どれも二葉さんの作品です。これを見て思わず「家族の椅子が一つずつ違うのもイイですね」って言うと、「本来チェアーとはそういうものです。家族一人ひとりの好みと体に合った椅子。ダイニングのセットなんかは揃ってますけどね。」と山本さん。ダイニングだって一つひとつ違ったら面白いと思いませんか?

 

こちらも北欧の家具。奥のデスクに何やら可愛らしいものが見えますよ。

ミニチュアの椅子が並んでいます。何て可愛いのでしょう!

これらは二葉さんがこれまでに制作されたチェアーのミニチュアです。もう今では作られていないものもあるので二葉さんのチェアーの軌跡、とでも言いましょうか。椅子に対する思い入れを感じます。

 

外光をたっぷり取り入れて白い壁と床材のコントラストも素敵な明るいショウルームです。おっ、奥には見なれた柱が。

障子もあって何となく和テイストなこの部分。このぶっとい北山丸太はここが作られた時からずっとあるのだそうです。

 

Zチェアー。本当に「Z(ゼット)」の形をしています。木目が美しい一品。何だか痛そうですが座ってみると何と座り心地の良いこと!

 

これが二葉さん自信のチェアー。何が、どこが違うのでしょう?

写真の撮り方で少々判りづらいかも知れませんが、椅子の脚の先端が細くなっています。

他の椅子の脚はこのように上から下まで同じ太さです。

山本さんのおっしゃる「ふとあつ」。ん?ふとあつ?漢字で書くと「不等厚」。

床に近づくにつれて細くなっていってチェアーがエレガントさを増すのだそうです。無垢の木では割れが生じるのでこのような加工には無理があります。

これは楢材ですが、集成材でのこのような加工は二葉さん独自のものです。丈夫で、エレガント。

説明して頂きながら、山本さんが「チェアー」と発せられるたびに一つひとつの椅子に対する愛情を感じました。

残念ながらこのchairも今は製造されていないそうですが、本当に素敵ないいものを見せてもらって心がほかほか。

 

二葉家具さんの本社は家具のまち夷川(夷川通東洞院東入)、こちらにもショウルームがあります。

そして原谷の工場とショウルーム。

お話を聞かせていただいて、今回納めた杉材と丸太が山本さんたちの手によってイマトコとして新しい命を授けられる事は伝説の料理人が良い材料を用いて素晴らしいお料理を創り上げるような感じを受けました。お料理は食べたらなくなっちゃいますけどchairは大切に使うと代々、味わいを増してきますものね。

そして誇らしい技術によって創られたonly oneを自分の部屋にも欲しいなぁ…と思ったのでした。

 

 

 

 

 

タッチパネル式デジタルサイネージ完成間近!

2012.3.13  日記 

北山杉・北山丸太のPR、販路開拓事業の一環である、タッチパネル式デジタルサイネージがいよいよ完成間近となりました。

デジタルサイネージは、パソコンと専用モニターを接続するだけなので見学に来られた方の利用やイベント会場などでの活躍が期待されるツールです。

歴史から生産工程、使用例、北山林業地域の紹介まで様々な内容を画面をタッチするだけで見ることが出来ます。

昨年夏より会議を重ね内容を詰め、写真や原稿を各自が担当してきました。やり始めるとアレもコレもと欲が出ますが、見る人の立場になると盛り沢山すぎても見にくい、一人の独占する時間が長くなるなどが考えられるのでどうすれば内容を充実させて出来るだけたくさんの人に見てもらえるか、構成や写真の選択は難航しました。

  

北山杉の里総合センターを入ったところの展示コーナーに早速設置。ぞわぞわとみんな集まってお姉さんの説明を聞きます。 

 

設定はとっても簡単。最初だけ下のパソコンでデータを立ち上げると、あとは上のモニターでタッチ操作するだけ。映像はとてもきれいです。 

 

地図上で中川、杉阪・真弓をタッチするとそれぞれの見どころが出てきます。あ、でも現在地のしるし(ここは北山杉の里総合センター)がありませんね。実際に見て、触ると改善点が見えてきます。 

 

いま見えているのがTOP画面で、ここに色々なメニューがあって選択できるようになっています。

タッチして色々な画面を見ながら、「こうした方がいいのでは?」「ここの色は変えよう」「あ、説明がない」「もっと違う写真はないのか」 などなどの声が上がります。

 

製作を始めたのが昨年の夏以降なので、それ以前の作業や季節の写真はまだありません。「準備中」の部分もところどころあります。

けれど画像の追加は可能。もうすぐ春がやって来ると最新の画像を載せることが出来ます。そしてもっと、もっと北山の里や北山杉を知りたい方のために奥の深~い内容を計画中です。

まるでスマートフォンを触っているかのような感覚のタッチパネル式デジタルサイネージ。

年齢を問わず北山杉・北山丸太を楽しみながら学べます。時間的に無理な案内や説明も、これ一台でカバー。見学に訪れた人が四季の移ろいを画像で確かめることも出来ますし、それを見て「また来よう」と思っていただけたらこれ以上嬉しいことはありません。

PRにも最適なツールですので、将来的には見本市などで外国の方にも知ってもらえる様、翻訳選択も増やしていけたらいいなぁと思います。

タッチパネル式デジタルサイネージ「北山杉・北山丸太」。

最後のツメをして、まもなくデビューです。Coming Sooooooon!!! お楽しみに!

 

 

 

 

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