ブログ 北山杉の里だより

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3月になりました。

2012.3.1  日記 

弥生三月。寒さもやわらぎ、春の気配が漂ってきました。北山杉の里総合センターでは先日ご紹介した北山杉で作ったお雛さまをお買い求め下さり、お嬢ちゃんのいらっしゃるお家で飾られるのかなぁと思うと嬉しくなってきます。

そんな区切りのいい3月1日の今日、お客様をお迎えしました。

 

近畿農政局から北山杉について見学・視察に来られ北山杉の里総合センターで会議室の床の間や杉皮を使った和紙などを見ていただいた後は恒例の枝打ち作業。

 

興味深そうに見上げておられます。

 

職人さんはいつものようにスイスイ、鉈でカンカン!

 

終わった後は、直接職人さんに質問をされました。

 

倉庫の中で磨丸太や天然出絞、人造絞丸太を見学。この後は水圧による皮むき、台杉などを見てまわられました。

丸太たちとスタッフは少々かしこまってるみたいに見えましたけど(笑)北山杉のふるさとに訪れて、実際に見て触れていただき木の温もりを感じてもらえたら幸いです。

農林水産省さま。北山杉・北山丸太のふるさとは一丸となって頑張っています。どうぞヨロシクお願いいたします!

 

ECO消臭剤「古都呼吸」

2012.2.27  北山杉加工品 

二月は逃げると言いますが、今年はうるう年なので一日得した気分。3月を目の前にしてまた寒気がやって来ました。啓蟄を待っている虫たちも「まだまだやなぁ」なんて言いながら土の奥深くで再び眠ってしまったかも知れません。北山杉の里もうっすらと雪景色です。

寒いと窓も閉めっぱなしになりがちですが、お家の中のにおいが気になったり気分をリフレッシュしたい時に安全かつ消臭効果があってイイ香りがして・・・そんな消臭剤があればいいなとドラッグストアの陳列棚を眺めたことはありませんか?

今日ご紹介するのは、北山杉の樹皮から生まれたECO消臭剤です。

(有)アップル・ワイズが製造販売する「Bio-T」。杉の樹皮には、強力な消臭力と抗菌効果のあるタンニン・カテキンなどの天然ポリフェノール類が多く含まれています。その自然の力を利用して北山杉の消臭剤Bio-Tは開発されました。Bio-Tは「悪臭成分と結びついて臭わない別の成分にする」吸着中和という方法で消臭し、悪臭は消しますが良い香りは消さないという特徴があります。

Bio-Tの原料は北山杉の樹皮です。現在、木の皮はほとんど廃棄されてゴミになっています。Bio-Tはこれらの活用されていない樹皮を再利用し、資源を有効活用するエコ商品として開発されました。

そしてそのエコロジー性と有用性を認められ、京都産業エコ推進機構よりエコ・グリーン商品として2010年度「京都エコスタイル製品」の認定をうけています。

このたび杉の里センターでは以前からの「貴船」「五山」「北山」に加えて、和名アロマシリーズ「古都呼吸」も置くことになりました。

 

「古都呼吸」COTO COCUE®は、京都という古都(COTO)の空気を、そして北山杉で作られた床の間(TOCO)の空気を、ご自宅でも外出先でも呼吸(COCUE)できる消臭剤です。

Bio-Tの性能を活かし、まず北山杉の持つ強い消臭力で悪臭を消してから芳香が漂うという仕組みになっています。そのため、混じりけのないアロマオイルの自然な香りを楽しんで頂くことが出来ます。 

「古都呼吸 COTO COCUE®」のボトルは携帯に便利な50mlと詰め替え用の150mlがあります。スッキリと清潔感があり、まるで化粧品のようですネ。ディスプレイ用の北山杉もパステルカラーと良く似合ってます。

精油は5種類。万人に好まれるポピュラーな香りです。それぞれの和名と香り、作用などについてパンフレットに記載されています。 

 

乳香Nyuko/フランキンセンスFrankincense

フランキンセンスの和名は乳香。フランキンセンスの香りには古くからの心身の浄化作用があると信じられ、洋の東西を問わず宗教儀式や瞑想の際に使われてきました。精油はスパイスのような温かさと透明感を併せ持つ、一度はまると癖になるような不思議な香りです。自分の内面を落ち着いて見つめたい時やヨガなどの心身を使うアクティビティーの際に特におすすめです。

 

かみつれKamiture/カモミールCamomille

カモミールの和名はかみつれ。カモミールはヨーロッパでは非常に古い歴史のある薬草として広く知られており、現在でもカモミールティーは心を落ち着かせて眠りを誘うお茶として親しまれています。カモミール(ローマン)精油のほのかに甘酸っぱい果物のような香りはよく青りんごにたとえられ、子供からお年寄りまで幅広い年代に親しまれる香りです。心穏やかに過ごしたい時、ゆったりとした雰囲気に浸りたい時におすすめです。

 

天竺葵Tenjikuaoi/ゼラニウムGeranium

ゼラニウムの和名は天竺葵(テンジクアオイ)。バラに似たやや青みのある花のような香りが特徴のゼラニウム精油の香りは、女性の心身のバランスを整えると言われ、そのことからゼラニウム精油は女性のための精油とも言われています。落ち込んだ気持ちを浮上させたい時や、逆にイライラしたり興奮したりして落ち着きがない時、心の平静さを取り戻したい時にもおすすめの香りです。

 

らわんでるRawanderu/ラベンダーLavender

ラベンダーの和名は、らわんでる。古くからヨーロッパでは薬草として民間療法に使われていました。ラベンダー精油は、青い草の清々しさと甘い花の香りがあわさった深みのあるハーブの香りが特徴です。その香りは、夏に小高い丘一面に咲く鮮やかな青紫色のラベンダーの花のイメージの通り、清廉な心地よさを感じさせます。心を落ち着けたい時、お休み前やリラックスしたい時におすすめです。

 

ふと桃Hutomomo/ティーツリーTea Tree

ティーツリーはふと桃科の植物。アボリジニは古くからティーツリーを万能薬としてあらゆる体の不調に用いてきたそうです。高い殺菌効果があるとされ、ニキビ用化粧品や水虫用の石けんに配合されることもあります。すっきりとした清涼感のある香りは男女問わず好まれ、スポーツの前後や不快な香りを抑えたい時に特におすすめの香りです。 

 

以上の5種類です。知らない和名もあって勉強になりました。ティーツリーはとても有名ですけど、ふともも科って…?カタカナで検索しないと出てこなくて、一緒に調べながら別の方向へ流れて行った男性スタッフもいました(笑)

どれも確かに消臭力があり、後でほのかに香ってくるのです。個人的にはフランキンセンスがお気に入り。

一般の消臭剤と比べると少しお値段は高いめですが、一つの植物から少ししか採れない精油はとても高価なものなのです。それだけ自然の香りで、安全で、飼っているペットも抱っこすると心なしかイイ匂いがするみたい。ECO派・自然派の方にはおススメです!

(有)アップル・ワイズの「古都呼吸」のホームページはhttp://applewise.co.jp/cotococue/

この他の商品やネットショッピングもお楽しみいただけます。是非のぞいてみて下さいね。 

 

 

KITAYAMA-SUGI NATIVE in Ambiente2012

2012.2.23  北山杉加工品 

2012年2月10日~14日の5日間、ドイツ・フランクフルト国際見本市会場でアンビエンテ2012が開催されました。

アンビエンテ(Ambiente)は、海外販路拡大に意欲のある国内中小企業・団体を支援すべく毎年フランクフルトで開催される世界最大級の消費財見本市です。

インテリア・デザイン業界関係者にとって一年で最も有益な商談、発注の出来る見本市として重要視されています。

日本からも優れた技術やデザインを誇るリーディングカンパニー数社が世界へ向けて新製品を発表し、北山杉を使った「KITAYAMASUGI-NATIVE」もMADE IN KYOTO JAPANとして展示されました。

 

 

「KITAYAMASUGI-NATIVE」は、北山杉の特別感を演出する、新しい家具。

北山杉美林から立木が生じ、穂先に続くイメージを形にしています。テーブルや飾り棚として機能すると共に、オフジェ的要素も持ち合わせています。

北山杉の特徴である艶やかな木肌をこれまでにない技法で生かしました。

SIDE DESKとBYOBU。

デザインは数多くのデザイン賞を受賞してきた老舗・GKインダストリアルデザインです。 

 

ドイツへ行く前は、生産組合に展示してあり、優良丸太の表彰式でも活躍してくれました。

「アンビエント」は環境、周りを囲むもの、雰囲気などの意味。チョッとかしこまった場で、くつろぎの空間で。さまざまなシーンでさまざまな表情をつくり出しマッチしていきます。

このKITAYAMASUGI-NATIVEの北山丸太は、見本市会場を自然のやわらかい雰囲気に変えてくれたに違いありません。

そして加工に手をかけているのではなく木自身がどれだけ慈しまれて育ったか、だからこそシンプルなデザインが生きていることを世界のバイヤーに知ってもらえたら、とても嬉しく思います。

 

 アンビエンテ2012の「KITAYAMASUGI-NATIVE」展示の様子、詳しくはこちらをご覧下さい。

http://kitayamamaruta.jp/product/native_4.html

 

そしてこの後「KITAYAMASUGI-NATIVE」は米国・シカゴのマコーミック・プレイスで行われる「International home&housewares show2012」で出展される予定です。

このホーム&ハウスウェアショウも毎年、北米はもとより世界100か国からバイヤーが新しい商品やビジネスチャンスを求めて訪れるという北米最大級の生活用品見本市。

開催日時は2012年3月10日~13日です。

シカゴでもより多くの人々に北山杉・北山丸太の素晴らしさとインテリアとしてのデザインの可能性を主張してくれることを祈ります。

 

苗子と千恵子を訪ねて

2012.2.20  日記 

立春を過ぎた頃、初めて苗子さんと千恵子さんに会いに行ってきました。ん?誰?・・・

川端康成さんの小説「古都」を読んだ方ならすぐにピン!とくるでしょう。幼い頃、離れ離れになった双子の姉妹の名前です。

「古都」は題名の通り、この二人を通して京都の風物や年中行事に作中で出会える物語です。映画化されたこともあって当時一般の人にはなじみが薄い「北山杉」を世の中に広めてくれた有難~い作品でもあります。

昭和36年10月から37年1月まで107回にわたって朝日新聞に連載されました。川端氏は心をこめて作り上げられた北山杉を格別に愛し、年に数回は懇意にしていた北山杉資料館の館長宅を訪れていたそうです。

昭和43年にお酒を酌み交わしながら文学碑を建てる話が持ち上がり、その場で筆をとり「古都」の一節を書いたほどであったのに昭和47年4月に川端氏はこの世を去ってしまったのです。

しかし館長ら発起人が呼びかけ文学碑は完成。その年の12月6日除幕式が行われ、ノーベル賞の対象作品ともなった「古都」の文学碑がゆかりの土地に建てられたと言うこともあって長い間、全国から訪れる人を迎えました。

北山杉資料館は現在、閉館してしまったので見ることが出来なかったのですが、お借りする資料があって開けていただきました。

 

初めてくぐる大きな門。数年前まではここで宴会をしたり、食事が出来たり観光ルートの一つでした。

 

中は広~い!パンフレットでしか見たことのない文学碑と姉妹の像にもうすぐ会えると思うと足早やになります。

流石に閉館してしばらく経ちますので、手入れがされておらず季節がら庭の樹々もボウボウです。

 

 

 

あったぁ!お~デカイ!高さ4メートル、幅は3メートル余りもある大きな石碑が山々を背景にしっかりと建っていました。

 

作者の書いた筆跡がそのままに彫りこまれています。

 

古都抄 川端康成

杉山の木末が、雨にざわめき、稲妻のたびに、そのほのおは、地上までひらめき、二人の娘のまわりの、杉の幹まで照らした。美しく真っすぐな幹の群れも、つかのま、不気味である。と思うまもなく、雷鳴である。

 

 

横から見るとこんな感じ。背面には発起人の名前などがたくさん彫られていますが経年変化のせいか、読み取り辛くなっています。

 

そして・・・姉妹の像。 物語では幼いころ呉服屋の前に捨てられた千恵子をヒロインとしている事が多いですが、私にはたちかけ姿の苗子がヒロインに思えてなりません。

これは「古都」~秋の色~の章で、千恵子と苗子が杉山に腰をおろし話しているうちに雷雨に見舞われるくだりの二人の姿です。

 

横には「古都 再会」と書かれた石が置いてあります。

 

「きれいな杉木立が好きで、たまに来ますのやけど、杉山のなかへはいったんは、はじめてやわ。」と、千恵子はあたりをながめた。ほとんどおなじ太さの杉の群れが、真直ぐに立って、二人をかこんでいる。

「人間のつくった杉どすもの。」と苗子は言った。「ええ?」

「これで四十年ぐらいどっしゃろ。もう、切られて、柱かなんかにされてしまうのどす。そのままにしといたら千年も、太って、のびるのやおへんやろか。たまに、そない思うこともおす。うちは、原生林の方が好きどす。この村は、まあ切り花をつくってるようなもんどっしゃろ・・・・・・。」

 

苗子が身をもっておおいかぶさっている姿を、千恵子ははっきりと感じた。いくら夏でも、山のなかの夕立は、手先など、冷たいようだったが、首から足を、おおっていてくれる、苗子のからだの温みが、千恵子のからだにひろがり、そして深くしみつたわっていた。言うに言えぬような、親しいあたたかさである。千恵子はしあわせな思いで、しばらくじっと目を閉じていたが、

「苗子さん、ほんまにおおきに。」と重ねていった。「お母さんのおなかのなかでも、苗子さんにこないしてもろてたんやろか。」

「そんな、押し合うたり、けり合うたりしてたんと、ちがいまっしゃろか。」

 

 

じつに真直ぐな幹の木末に、少し円く残した杉葉を、千恵子は「冬の花」と思うと、ほんとうに冬の花である。

たいていの家は、軒端と二階とに、皮をむき、洗いみがきあげた、杉丸太を、一列にならべて、ほしている。その白い丸太を、きちょうめんに、根もとをととのえて、ならべ立てている。それだけでも、美しい。どのような壁よりも、美しいかもしれない。

杉山も、根もと下草が枯れて、真直ぐな、そして、太さのそろった幹は、美しい。少しまだらな幹のあいだからは、空がのけぞるところもある。

「冬の方が、きれいやないの。」と、千恵子は言った。

「そうどすやろか。いつも見なれていて、わからしまへんけど、やっぱり冬は、杉の葉が、ちょっと、薄いすすき色になんのとちがいますか。」

「それが、花みたいや。」

「花。花どすか。」と、苗子は思いがけないように杉山を見上げた。

 

 

 

 

 

あらためて古都を読み返してみると、本当に二人の会話が聞こえてくるような気がして物語の中に惹きこまれていきます。

幼い頃に別れた双子の姉妹、ひとりは北山杉の里で貧しい暮らしをし、ひとりは捨てられたけれど呉服屋のお嬢さんとして育つ。その二人が祇園祭でバッタリ出会い「・・・あんた、姉さんや、神さまのお引き合わせどす。」なんてドラマチックな展開。

そう悲壮感漂わず最後まで読めるのはやはり苗子が、生まれ育った北山杉の里を愛しているから。

そう思うのはひいき目でしょうか?(笑)

 

余談になりますが、俳優の佐々木蔵之助さんのご実家は、今も西陣で造り酒屋を営む佐々木酒造です。川端氏が「この酒の風味こそ京都の味」と名付けた銘柄「古都」。

友人にこのお酒を呑ませようと歩いて30分もかけて買いに行ったという話もあります。

ホント、このお酒がウマイんです!

苗子目線で「古都」を読みながらチビチビと「古都」を呑んでみるのも、まったりした冬の夜の過ごし方かも知れません。

 

 

 

 

 

『イマトコ』あるトコ、集う笑顔

2012.2.13  北山杉加工品 

立春を過ぎ、少し寒さもやわらいだように感じた2月10日の金曜日、京都市下京区の里仁舎にて『イマトコ』販売記念イベントが行われました。

 

会場は2階と3階。1階にて受付スペースを用意しお客様をお迎えします。

判りやすいように道路ぎわにも立看板を設置、ライトで照らして準備万端です。

来場された方には名刺を2枚頂いて、1枚はケースに入れて名札にして付けてもらいました。コレ、いい考えですね。ぎょうぎょうしく名刺交換しなくても笑顔で挨拶できる、コミュニケーションがとりやすくなる方法。

 

2階はもう『イマトコ』を見に来られた方、関係者で賑わっています。床材は節の模様がチャーミングな桧。例によって(笑)北山丸太サンプルも置かせていただきました。

 

あら既にイマトコでくつろいでおられますね。このソファに座って北山杉のDVDを見ていただけるよう、流しています。

ダイニングテーブルですけど、こんな風にオフィスで打ち合わせに使用しても全然違和感ありませんね。あっ、左端に写っているのは、この家具をデザインされた、あの小泉誠さんです。

 

 

階段の踊り場にも北山丸太を使った意匠が。やわらかい照明でコンテンポラリーアートのようです。

 

午後5時を過ぎて3階にてトークイベントが始まりました。進行は島田プロデューサー、生産組合からもパネラーの一人として「育てる人」が出席、借りてきた猫ふうに座っていますよ(笑)

 

席はたくさん用意されていましたが、満席!丸太サンプルを興味深そうに眺めてもらっているのが嬉しいですけど、重いですか?!

 

 

イマトコを前にトークが盛り上がります。

 

3階にもソファが置いてあります。1人掛、2人掛、3人掛があり、ファブリックは9色から選択できます。

1人掛ソファ。う~ん、この色も素敵ですねぇ!

このソファーの場合、肘掛け部分にご注目。北山丸太自慢のツルツルの滑らかな木肌をお楽しみいただけます。

しかも、このシリーズ全て北山天然出絞という自然にコブ状の絞り模様が現れた種類の北山丸太をどこかに使っています。

さてトークイベントも終わり熱気さめやらずの皆さまが2階に降りてきた頃、テーブルの上にはズラリと美味しそうなまかない料理が並んで。チラっとしか見えませんが、グレーのセーターの方の左肩ごしに見えているのが北山の里から持っていった鹿肉の佃煮です。グラス(紙コップ^^)を片手に乾杯の準備が整いました。

 

ナイスガイ、里仁舎・南さんの発声で「カンパ~イ!!」

 

北山の地ビールもサーバーごと販売に来てくださり、のどごしキリリとちょっぴり苦味のきいたビールはなんてお料理に合うこと!

イマトコに座ったりしゃべったり、楽しい時間はいつまでも続くのでした。

 

『イマトコ』はこの後も東京のカギロイと京都の里仁舎にて常設展示しています。(里仁舎は2/24以降)

里仁舎の場所は堀川通りの綾小路と仏光寺の間、西側に面しています。なお、駐車場はありませんのでご了承下さい。

『イマトコ』 webサイト http://imatoko.jp/

『イマトコ』に関するお問い合わせはカギロイ まで。tel 03-343-4444

 

ぜひ北山杉が控えめに、でもオシャレして家具になった姿をご覧いただきたいと思います。

ひとたび『イマトコ』のシンプルなフォルムや温かみに触れると、きっと欲しくなるはずですよ!

そして家具で飽き足らない方は、オフィスや自宅の内装に、ぜひ北山丸太を使ってみてはいかがでしょうか?

木造シンポジウムに参加して

2012.2.13  日記 

去る2月7日火曜日、京都駅近くのキャンパスプラザ京都にて「木の文化都市:京都」木材利用と建築について考える-と題して、木造シンポジウムが開催されました。

主催は次世代木質建築推進協議会(Next Engineered Wood Construction Association:NEWCA)、ニューカ。

豊富な森林資源とお寺や数奇屋建築など、日本文化を代表する木造の伝統技術・歴史を持つ京都。昨今、木造建築の法規制も幾分緩和され、現代住宅や京町家などに木材が多用され地域産材を活用する動きが活発化してきています。ただ現状それらがうまく流通し、活用されているのかは多くの人がよく知るところではありません。更に地球温暖化条例が施行されるに伴い街づくりの中心となる公共建築物、大型木造建築への木材の活用や付加価値を高めた地域産木材の利用拡大について、行政・設計・技術・生産の各分野において発表、ディスカッションが行われました。

 

キャンパスプラザ京都4階の会議室前に受付とパネル設置。

 

定刻の午後1時30分近くになると続々と出席者が訪れます。

 

地域産材を利用した大型木造建築パネルがずらり。

 

開会前の様子、ほぼ満席です。170人もの参加者、今回のシンポジウムへの注目度が伺えます。

 

基調発表では京都府から「京都地産木材の生産から流通、加工までの流れについて」。建築家の目線で「伝統建築とこれからの京都の木造建築の可能性について」。山形の会社から「地域産木材を活用して大規模建築をつくる手法」が発表されました。

個人的に興味深かったのは地域産材を活用した大規模木造建築でした。配布された資料の中で学校・福祉施設・美術館などさまざまな事例集を見ると、モダンでありながら木の温もりを生かした素晴らしい建築物ばかりで、風倒木(ふうとうぼく)を加工した集成材を使用しているものもあると聞き二重の驚きでした。

このような建築は、材料は地元で調達することを前提に全国プロデュースを展開されていますが「その地域の命と財産を守る素材」と言う響きに強く心を打たれました。

しかし、全国的に懸念されるのはいざ大規模な公共建築物を建てる場合、材木が集まらないという点です。

その様な問題点も含めて京都府では今後の取り組みとして原木供給センターの設置やストックヤードの整備、木材加工のネットワーク化をはかることで、川上から川下まで一貫した森林・林業経営の高度化プランを立ち上げました。

更には今春、京都府立林業大学校が開校するなど人材面でも森林・林業を支える技術者の育成と支援に力を注いでいます。

建築家の國吉さんは以前、京都北山杉の里総合センターでもワークショップを開いて下さいましたが「北山杉を自在に操る建築」~失われゆく「床柱」の、新たなステージへの提案~として伝統工法と現代技術を融合させた斬新な設計。北山丸太を大切に思って下さるお一人です。

この日は現在も桂離宮に見られる「災害を躱(かわ)す」建築法について語って下さいました。

書院全体が高床式になっていて桂川が氾濫した際にも座敷までは水が上がってこない、また川と離宮の間には生きた竹がそのまま編みこまれた垣根があって土砂や瓦礫が敷地内に流れ込むのを防いでいるなど自然災害に対する職人さん達の工夫が凝らされていた、日本独自のしなやかさで自然に逆らわず躱してきたのです。

基調発表の後は京都市の林業振興課・課長、京都市森林組合代表理事組合長も参加してのパネルディスカッション、公共施設の予算や補助金、生産者側の状況について熱く語り合われました。

やはり大切なのは縦横のつながり。ハッキリした内容の連携をもって木造事業がどうあるべきかを考えていく事で林業を衰退から救えるのではないか、そんな一筋の光が見えたような気がしました。

 

何だか久しぶりのお勉強会の場で緊張しましたが、こんなにも多くの人達が林業と木造建築に思いを抱いていることが判って参加できて良かったです。

これからも京都府・京都市におけるネットワーク化を願い生産者の立場にいる者として流れを見つめ続けて行きたいと思います。

 

 

『イマトコ』発表記念イベントのお知らせ

2012.2.1  お知らせ 

まだまだ寒波が重く空を覆い、週明けの北山杉の里もうっすらと雪化粧です。

家の中にこもっておこたに入ったままお尻に根が生えてる方もいらっしゃるのでは?そんな時はチョットご自分のお部屋を見渡してみましょう。どのお宅にも生活の一部となっている家具があるはずです。

そんな使い慣れた家具を今一度、見つめなおしてみませんか?

今回は、北山杉の利用啓発を目的として地域型家具を提案・開発する「北山スギプロジェクト」と製品販売記念のイベントをご紹介いたします。

 

北山スギプロジェクトはインテリアショップ「カギロイ」と「里仁舎」を発起人として2010年秋に発足しました。

「カギロイ」は東京・自由が丘にあるコクヨが運営するインテリアショップ。日本の生活道具や現代的な低い暮らしを提案し、自然の素材や環境に優しい家具や雑貨を販売しています。

「里仁舎」は京都在住の建築家、南宗和さんを代表とする設計事務所です。「里仁(りじん)」とは論語の中の言葉で「里は仁を美しと為す」、住むところは愛情のあふれたところであると言う意味だそうです。

国内材、とりわけ北山杉を使って家をもっともっと建てたいと願い、総合的な生活提案やシーン提案に精力を注いでおられます。

 

そして、多くの仲間に声をかけ北山杉の生産者、建築家、家具デザイナー、プロデューサー、林業を学ぶ女子学生が集まりました。

京都に生まれ、京都で学び、京都に縁のあるメンバーが集い、製造から販売まで一体化したインテリアショップと地域が連携した北山杉の再生プロジェクトがスタートしたのです。

産地見学に始まり、幾多の企画会議でプロジェクト名は漢字の「北山杉」から≪新しく生まれ変わる≫という意味を込めてカタカナを用いた「北山スギプロジェクト」に決定。育てる人・支える人・つなぐ人・創造する人・応援する人・カタチにする人・届ける人…たちが一丸となって協力し合い、ついに新しい家具が生まれました。その名は「イマトコ」。

長い間床柱として使われてきた北山杉を「居間の床柱」、「現代(いま)の床柱」として使ってもらいたいと言うコンセプト。それが「イマトコ」です。

 

 

居間は家の中のくつろぎの空間。そこにはテーブルや椅子、ソファなどの家具が必ずと言っていいほどあるはずです。

素材はいろいろ、デザインも様々。それを選ぶひとの好みも十人十色です。そのような難しい趣向の家具に、どのように北山杉を利用するのか…

そこでこのプロジェクトに参画し渾身のデザイン力を発揮して下さったのが小泉誠さんです。

小泉さんはこれまでにもカギロイとのコラボレーションで古材家具などを開発されてきました。今回のデザインコンセプトは、北山杉の素材を生かしながらも都会生活者が使ってみたいと思えるスタイリッシュな家具。

こだわった点は北山杉の絞り技術を装飾ではなく、構造的な部分に使って表現したところです。

一体どんな素敵な家具が出来上がったのでしょう?それは見てのお楽しみ。

 

 

 

 

「イマトコ」のお披露目記念イベントは上記の通り、2月10日金曜日、里仁舎にて行われます。

たっぷり、じっくり家具をご覧いただいた後はこのプロジェクトに携わったメンバー達のトークイベント。

そして話題のまかない料理が楽しみなパーティでは、北山の里から鹿肉の佃煮をお出しする予定です。優しい手触りの北山丸太で作ったお箸でご賞味下さい。

「イマトコ」に息づく北山スギプロジェクトチームの熱い想いを感じていただけると確信しつつ、皆さまのご来場を心よりお待ち致しております。

節分の豆まきをして、恵方巻きを食べた後は10日、「イマトコ」を見に行こう!!! 

今年の恵方は「北北西」…ん?北山杉の山の方向かな~?そういうトコ、いやコトにしておきましょう^^

 

 

もやき(MISSION POSSIBLE)

2012.1.27  生産作業 工程 

旧正月。中国は春節、韓国ではソルラルと言いますが、私たち日本のお正月よりもこの旧正月の方が重きを置かれていて盛大にお祝いをします。アジアではこのように一年の節々で似たような風習がありますが、それぞれ特色があって飾りつけや食べ物などを見てみるとなかなか面白いです。

そんな旧正月も終わって、1月も残すところわずかとなりました。この時期、北山杉の山では大切な作業が行われています。

情報を入手して、23日の月曜日に取材を決行しました。

場所は京北町・宇野の山。南丹市との境に位置するところです。ポチポチと霙まじりの雨が降り、時には青空が顔を覗かせると言った天候で気温は2℃。

 

山道を進んで行くと、何やらきな臭い…あ~っ!もくもくと煙が!山火事?!大変だ~!

…なワケはなく、「もやき」の最中なのでした。

 

「もやき」とは次の植林の地ごしらえのために、伐採後の残材などを燃やすことです。

特別許可を得て消防署にたき火申請も提出します。知らない人がもやきの近くを通ったら「山火事だ!」と通報されることもあるそうですが(ビックリしますよね)、通報されてもちゃんと届けてあるので大丈夫です。

山を焼くという事は大変危険をともない、正式に許可を得て実施することが必要です。

それだけ実施する時期も天候とにらめっこで、今回のように道路ぎわで行う場合は煙が視界を悪くしないように風向きも考慮しなければなりません。

  

太い木のままでなく、細かくして燃やすので枝をチェーンソーで落とします。 

 

何だか可哀想みたいですけれど、これも次に育つ北山杉のために養分になると思って。

 

ここは割合平坦な土地ですが、山の斜面を登りながらする場合もあります。

 

落とした枝を集めて一か所にかためます。

 

最初はボロ布に灯油を含ませて火をつけ、燃えやすい枯れ枝からくべて行きます。これからどんどん落とした枝を燃やしていくには、火種をしっかり作ることが大切です。

 

Q.「気をつけないといけない事は?」 A.「煙にまかれんようにすることやなぁ(笑)」Q.「ゴホゴホ」

 

枝は同一方向に重ねてくべないといけません。バラバラだと隙間が出来てしまい中が空洞になってしまうからです。 

 

大きな炎があがることはないですが、結構速くかさが減ってきます。どんどん枝をくべながら「あ~あ。サツマイモを持って来るんだったなぁ」^^

 

一度に一か所で燃やすのではなく、ある程度一つのかたまりを燃やすと移動して別のかたまりを作ります。手前のはほとんど燃え尽きました。

 

太い枝が骨のように燃え残らないように足で踏みながら細かい灰にします。この灰も土壌への肥料の効果があるようです。 

この後3月から4月にかけて、起こした苗木の土が乾かないうちに植林します。そして植林のあとに降る雨は「金の雨」と言われています。

 

鎮火には2~3時間かかると見て、一日の作業を予定します。火が消えたのを見届けてから、職人さん達は引き揚げます。

この日の天気予報は雪になると言うことだったので、さらに安心して帰れたでしょう。長年の勘と予報がバッチリ合いました。

そんな寒い日でも、お弁当の前には一旦着替えてられました。ズボンまでビッショリの汗だそうです。いかに重労働かがうかがえます。

 

いま立派に成長を続ける北山杉たちも20年、30年前は可愛い苗木でした。

その苗木が植林されてスクスクと育つことが出来る地づくりをするために、人は自然と相談しながら労力を惜しみません。

そして杉の枝が灰となってまた土に還っていくのを見ていると、何かチョット感動して少しお手伝いさせてもらったことが嬉しくなったのでした。

 

 

 

 

合同作品展のお知らせ

2012.1.26  日記 

日中でも気温は0℃、寒い寒い一日となりましたが、中川小学校の講堂ではホットな作品展が今日から始まっています。

 

チョット扉は固いですけど…頑張って開けて入って来場署名をして下さいネ!

一際目を惹くのが「NAKAGAWAダンボールタワー」。それぞれが中川をイメージして描いたダンボールのピースを組み上げて、タワーにしたものです。なかなかバランスを取るのが難しくて大変だったようですよ。

一年生から順番に絵や版画の展示。 個性やセンスが光っています。

お習字は三年生から。 みんな、力強くて上手ですね。

袋に詰め物をして括ったら、可愛いクマさんやカメさんの出来上がり。 

なんと洋花の生け花です。それぞれ自分の生けたお花を手に記念撮影した写真も展示してありますよ。 

丸太を使って木工細工いろいろ。 

カッコいいジープかな?アンテナは杉皮、さすが中川の子! 

こちらは動物のトレーラーかな? 

そしてシンプルに木目を生かした将棋の駒です。どんな強い手を持ってるのでしょう? 

舞台側には一般の方、グリーンクラブからの出品作品が展示されています。 

パッチワークキルトに編み物。 

お馴染み富士山と鉄道絵画。 

苔のアレンジメントや書、色々あります。 

他にもリボンフラワーに木目込み人形など本当に様々なジャンルからお得意の技をご披露して下さっています。

 

 

【合同作品展日程】

 

             1月26日(木)午前9時~午後5時

             1月27日(金)午前9時~午後5時

             1月28日(土)午前10時~午後2時

             1月29日(日)午前10時~午後2時

 

土曜日と日曜日は遅く始まって早く閉まります。ご注意下さい。

子ども達が一生懸命創った作品と大人の方の素敵な作品がいっぱいつまった中川小学校の講堂へ、どうぞ皆さまお誘い合わせの上、お越しくださいね!

北山丸太いろいろ(4)

2012.1.22  北山丸太について 

大寒を過ぎ、雨模様ですが気温が高かった週末。まだまだ早いかも知れませんが、今回は少し春の気配を感じる工芸品をご紹介しましょう。

こちらでも駅ナカふるさと出会い市や年末のご挨拶で何度か登場した干支の置き物や、北山丸太以外の木も使用して木工品を製作されている京北町の葵工芸さんを訪ねてみました。

 

中川とはまた違い、広々とした自然の中にある工房の内部は整頓されていて、それだけでもきちんとしたお仕事だと言うことが伺えます。

 

 

恐ろしげな工具がいっぱい。

 

ふと上に目をやると窓際に祀られているようなもの、あれは何かしら?

 

その昔、こんな大きな鋸で背割りをしていたそうなんです。いつの時代の、誰のものかは判らないということですが何だか神さまに見守られているみたいですね。 

 

これはくり貫く機械。他にも製材する機械があります。 

 

欅(けやき)の臼をくり貫く作業の途中です。こうして、線のところまでだんだんとくり貫いて行きます。欅の木目はまた、杉とは違った風合いです。ものすごく太くなりますから丈夫な臼になるのですね。

 

さてさてこの可愛らしいものたちは何でしょう? 

 

あっ!お雛さまです。胸元の合わせの部分は手描きですが、扇は木に細い注射器のようなもので染料を染み込ませるのだそうです。こうすることで年輪を消してしまわずに自然な色合いに仕上がります。

 

工房の奥には別室があり、そこでの作業を見せていただきました。今回協力して頂いたのは息子さんです。サラリーマンを経て、29歳からお父様のもとでこの仕事を始められ、息子さん考案の干支シリーズはもう一周したそうです。

 

大きなダクト?! これは作業の間、大変細かい木の粉が出て空気中を舞うのでなるべく人が吸い込まないように外へ送り出しています。

 

それでもほら、機械の周りには黄な粉のような細かい粉が積もっています。

 

「今はどんな作業をしておられるのですか?」

 

before 【使用前】

 

「杉の細かいヒゲや、凸凹を細かいやすりでなだらかに整えています。」

 

after 【使用後】 こんなに綺麗になりました。

 

それでは春のラインナップです。お借りしてみんなでワイワイ言いながらディスプレイしてみました。画用紙を並べてみたり、スタッフの一人が手持ちの和風ハンカチを出してきてくれたり…

お内裏さまとお雛さま。北山丸太の素朴な風合いを生かして、お内裏さまは肩が張った感じ、お雛さまはまぁるい優しい肩です。

 

そして五月人形、兜です。これも人形店で販売されているものとは一味違い、手作り感いっぱいです。

でもやっぱり、真ん中は何故かバウムクーヘンに見えてしまいます。^^

 

 

同じく端午の節句にこいのぼり。 

懐かしいような温もりが溢れています。兜と併せて飾るといいですね。

 

丁寧に梱包された、箱の底には一枚の紙が入っています。

「北山杉

山は高くも、そう深くもない。山のいただきに、ととのって立ならぶ、杉の幹の一本一本が見上げられる程である。霧が樹間を流れる日、粉雪が飛ぶ日、北山時雨が音もなく降る日、雑木が紅色に燃える日・・・・

それぞれの日に違った新鮮さで、北山杉の山を知る事ができる。

春の苗木植えに始まり、夏の枝打ち、秋の伐採、冬の丸太磨き等、様々な人の手をかけて全国に送り出される銘木である。

北山丸太が特殊な建材として価値を認められたのは明治以降のことであり、床柱、化粧垂木、床框(かまち)等にこの磨き丸太が使われています。

北山杉は京都府の木に指定されています。」

  

葵工芸の木工品を手にされた方は、きっと必ずこの文章に目を通して頷かれることでしょう。

整頓された工房で生まれる美しく愛らしい作品たち。

お父さんの経験と技術にあわせ、息子さんの新しいアイデアが更に磨きをかけています。

是非ともこの、季節のお人形や置き物もお父さん、お母さんから子ども達の世代へ受け継がれて行って欲しいものです。

 

葵工芸はこの他、オーダー家具なども製作しています。詳しくはホームページを訪ねてみて下さいね。

 

 

 

 

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